アップルパークビジターセンターに行ってみた

米カリフォルニア州のクパチーノ市という、のんびりとした田舎町にアップルパークと呼ばれるアップル本社がある。もっともグーグル本社にしてもFacebookの本社にしても特に何もない辺鄙な土地に建てられており、そう特別なわけでもない。アップルパークはメインのドーナツ型の建物とその周辺施設からなり、周辺施設の一つに一般客が観光目的で訪れることができるアップルパークビジターセンター(Apple Park Visitor Center)がある。

アップルパークビジターセンターは公式ページによると平日は9:00 - 19:00、土曜日は10:00 - 18:00、日曜日は11:00 - 18:00まで営業しているそうだ。オープンは2017年11月17

出発 (2017/11/19(日曜日))

私は特にアップル信者なわけではないが、総工費5000億円を超えるスティーブジョブズ肝入りの建造物がどれほどのものかと思い、とりあえず行ってみることにした。ちなみにグーグルマップで確認したところこんな感じである。既に完成しているが、この写真は建築中のもの。

距離にしてサンフランシスコから70km程度離れた場所で、サンフランシスコから行こうとすると地下鉄BARTとバスを乗り継いで行き、片道3時間はかかる。幸いカルトレインのHillsdaleという場所に同僚が住んでいたので、そこまで移動した後、車に乗せてもらうことにした。

カルトレイン

しかし、このカルトレイン、休日は1時間半に1本しか来ない。さらに平気で遅延するのはまだアメリカなので仕方がないにしても、1〜2分予定より早く出発してしまうこともある曲者である。日本の地方でも流石に30分に1本は来るぞ、とツッコまずにはいられない大都市の乗り物である。

ともあれ、車でHillsdaleから30分、アップルパークのドーナツ(型建築物)がついに見え、ビジターセンターに到着。駐車場の数はそれなりにあって無事止めることができた。

アップルパークのドーナツ

アップルパークビジターセンター

アップルパークビジターセンター看板

ビジターセンターがオープンした日は2017/11/17の金曜日、行った日はその2日後の日曜日、それなりに多くの人が開店前、周囲にたむろしていた。

そして11時、ストアが(主にスタッフの)拍手と歓声とともにオープン!、テンションが上がった客は「ふゅー」という掛け声とともにスタッフと謎のハイタッチを交わしながら店内へ!我々もそれに習い「ふゅー」と掛け声を出し続く。

ストア内へ

アップルビジターセンターの中では、一世代前のMacパソコンを含めた多くのアップル製品に触れることができるようになっており、店員も気さくな感じで馴染みやすい。

アップルパークビジターセンター ストア

しかしここで買うべきはMACのパソコンではない、ストア限定のグッズである。というわけでストアの端にある小物の展示へ向かう。あった、限定のTシャツたち。

Tシャツ写真その1

Tシャツ写真その2

Tシャツ写真その3

しかしながら、ドーナツを描いて下にアップルパークと書いただけのシンプルなデザイン。生地も薄っぺらくすぐに穴が空きそうでどこか作りが安っぽい。

せいぜい15ドル程度だと思い肝心の値段を見てみると、なんと40ドル。税金が10%程度これに上乗せになるのと、為替がこの日1ドル115円程度なことをを踏まえると5000円を超える。

原価10円のボールペンにネズミのキャップをつけて1000円で販売するどこぞの夢の国が頭をよぎった。これがアップルの時価総額100兆円を支えており、またその株を持っているウォーレンバフェットに俺の5000円が行くのかーなどとも考える。

MacパソコンやiPhoneもこのTシャツと同様に利益率が高いんやろうな。

しかしスタッフとハイタッチを交わした以上、ここでは私も立派なアップル信者、と謎の思考回路が働き、気がつけば白いTシャツを購入。他の人たちも先を競うようにTシャツを買っていった。ちなみにサイズはSを購入したが、アメリカのSは日本のMと大体同じサイズなので購入するときは注意したい。

他のお土産も紹介するとこんな感じである。

帽子や手提げ袋、アップル製品の絵が描かれたポストカードが売っている

手提げ袋

手提げ袋もナイロンらしき生地で光沢が少しあり、何かしら安っぽさがある。しかしこれも25ドル、税金含め3000円以上である。これを買うぐらいならばトレーダージョーズ(自然派食材を売りにするアメリカの大手スーパー、通称トレジョ)でエコバッグを買った方がはるかに良いと思ってしまう。ちなみに同僚はこのナイロン袋を購入。

トレジョのエコバッグ、手前が3ドルで他1ドル。女性受けも良くお土産の定番アイテム

その他ブランドとコラボした製品も展示されていた。

エルメスコラボの腕時計バンド、339ドル

2Fのテラスへ

ドーナツをより良く視認したい人は2階のテラスへ、ということだったので2階へ行ってみた。行く途中の階段は、ダサいTシャツを見た後だからだろうか?どことなくお洒落感がある。

そして2階に到着、なかなか解放感があって素敵な場所である。ただ、ドーナツを綺麗に撮るための展望台としての役割がテラスだと思うのだが、いかんせん2階である。マシな写真が撮れるだけであり、ドーナツを撮影したい人からするとやはり残念である。そして木が邪魔。

2階からのドーナツ撮影

再び1階、アップルパークの模型へ

2階では特に何もすることがなかったので再び1階へ、1階にはストアの他にアップルパークの模型が展示されており、それを見ることにした。

模型には長蛇とは言わないまでもマムシ程度の長さの列ができており、模型ごときに並ぶのかと思っていたが、よく見てみるとiPadを配っており、これは何か面白そうだと期待が膨らむ。

15分ほど待ち、自分の番が回ってきたため見てみると、どうやら拡張現実(AR)アプリになっているらしく、iPadを模型にかざすと実際の建物が重畳表示されるようになっていた。

作り自体もよくできており、ピンチアウト、インで拡大縮小、建物の屋根を上にスワイプすると屋根が取れ、中で働いている人の姿が覗けるなど芸がこまかい。

iPadをかざすと建物がリアルに再現

屋根が取れ、中の様子を見ることができる

屋根の太陽光で電力を補っている様子

太陽電池に降り注ぐ太陽光をおおげさに可視化

デスクの配置、広々していて快適そう

カフェテリアっぽい空間

ドーナツの中、森になっている

ドーナツの外にはテニスやバスケのコートも

しかし、このドーナツ、他のブログには「近未来的で宇宙船のようだ」とか、「これがアップルのイノベーションを支えるのだ」とか称賛のコメントが多く書かれているが、オフィス効率としてはどうなのだろうかと疑問を持たざるを得ない。

ドーナツの直径は約450メートル。1周すると約1400メートルである。森を通るにしても対面まで行って戻ってくるまでに1kmはあり、社内のコミュニケーションは非常にとりにくいはずである。中でバスでも走っているのか、と聞いてみたがそんな事もないという。スタッフも苦笑い。

ちなみにアップルパークの周辺は民家だらけである。これで高層ビルでも立てようものなら市民の反発は避けられないだろうな、とも思う。

最後にカフェへ

ARを一通り楽しんだところでカフェへ。昼食もここで食べれるのではと期待していたが、おつまみ程度のものしかなかったため他で昼食をとることにした。そしてこれをもってアップルビジターセンターを後にした。

まとめ

アップルパークを一望できるようなポイントもなく、交通の便も不便、ストアも値段が高いときて観光地としてあまりおすすめできるような場所ではない。

ただそれは一般人の見解である。アップルが新製品を生み出す風土を肌で感じたいアップル信者であるならば行って然るべき聖地である。

最後に、全くインスタ映えしないTシャツを間接照明とサンフランシスコの優雅な夜景とともにお贈りして締めとしたい。

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